大田区放射性物質測定室写真による測定の説明 - 大田区放射性物質測定室

【写真による測定の説明】

このページでは、大田区放射性物質測定室(ベクレンジャー)の様子や検体処理の具体的な様子を、写真で詳しく紹介させていただきます。

容器と検体量について

マリネリ容器3種類

当測定室では3タイプの容器を用意しております。
ご予約時に、お持込頂く検体の量を以下の中からお選びください。
1kg(1リットル)、500g(500ml)、350g(350ml)

電話受付
検体の量によって測定下限値(測定できる一番小さな数字。この数字未満のものは不検出扱いとなります)も変動します。
詳しくは、ご予約のお電話でご相談ください。(お電話はコチラへ。)

測定から結果説明までの流れ

では、測定の様子を紹介していきましょう。

  • 検体を容器に詰める
    まず、お預かりした検体(上の例はお米)は、記録写真を撮影した後、マリネリ容器に詰めます。
    万が一、他の検体からセシウムなどが移らないようにするため、マリネリ容器には検体ごとにビニール袋を使用します。
    また、マリネリ容器などを扱う際に、スタッフは必ず使い捨て手袋も着用しています。
  • 検体の重量を測定
    検体の重さを測定します。
    検体の密度は測定値の正確性に影響しますので、隙間なく詰め込みます。
  • 測定機の遮蔽体の中に検体セット
    測定機の遮蔽体の中にセッティング。
  • 測定開始
    遮蔽体の蓋を閉め、付属のパソコン上で、計測開始の操作をします。
  • 20分間測定します(ご希望に応じて1時間や2時間なども対応)。
    測定機が検体の中の放射性物質の量をカウントしていきます。
    測定機外部からの放射線の影響を差し引いて、検体の正味の放射性物質の量を計算します。
  • 結果説明
    測定結果はプリントアウトして利用者にお渡しし、
    内容はスタッフから分かりやすく説明させていただいております。

より正確な測定を行うために、こんな配慮をしています。

1)検体の密度を上げる

検体の密度が高い方が測定を正確に行えます。
そのため、お持ちいただいた検体は、刻んだりミキシングして隙間無く容器につめるようにしています。

魚を包丁で刻む
切り身でお持ちいただいた魚類も、細かく刻んで隙間無く容器に詰めます。

お芋やカボチャなどは、前日までにお客様にレンジで加熱してからお持ちいただくようお願いをしております。
(検体の温度が高すぎたり低すぎたりすると測定が正確に行えないため、加熱処理は前日にとお願いしています。また水で蒸かしたり煮たりしてしまうと、水道水中に含まれるビスマスなどの影響が出てしまうため、電子レンジで温めてください。)

里芋を潰しながら詰めているところ 里芋がぴったりと詰められたところ
加熱処理され常温に戻った里芋を容器にぴったりとつめているところ。

※ご自宅での電子レンジ処理方法の例(サツマイモの場合)

  • サツマイモを洗ってカット
    測定時間の24時間前までに表面を洗って汚れや土を落とした後、ざっくりとカット。
  • レンジで加熱
    水分を加えずに電子レンジで加熱してください。
  • レンジで加熱
    容易に潰せるくらい柔らかくなった状態でお持ちください。

※ご注意
検体に水道水が付着・混入していると、その水道水に含まれる自然放射性核種のビスマス214など(放出するエネルギーがセシウム134などに近い)の影響を受けてしまうことがあるため、水洗いした検体は24時間ほど経ってから測定可能です。

2) 残留・混入防止策

前に処理した検体が万一残留、あるいは混入することを防ぐため、包丁やまな板、詰める際に隙間を無くす時に使用するヘラ類を多数用意。
同じ器具は1日1回しか使用しておりません。

包丁類 まな板、カッティングボード類
ヘラ類 ミキサーとハンドミキサー
検体を包丁で刻むのが難しい場合は、ミキサーやハンドミキサーも使用します。

容器や器具類は入念に洗浄し、付着した水道水を自然乾燥させ、24時間経過したものを使用しています。

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マリネリ容器を乾燥させているところ。

このように、できる限り測定の正確性を保てるような態勢づくりに努めています。また、ご利用される方々への分かりやすく、丁寧な説明も心がけていますので、疑問な点などありましたら、遠慮なくお知らせください。